今日読んだ本13 『ひきこもらない』
phaさんの著書第四弾。いくつかの本屋を回ってようやく見つけた。
読み進めていく内に「あれ?どこかで見た内容だな」と思ったら、幻冬舎のウェブ版で載せていた作品を中心に構成されていた。
オリジナルの書き下ろしの作品はわずかであり、その点は少々物足らなかった。
でも内容には惹かれるものがあった。
この本では彼の経験こそが題材であるが、それはなにも特段に特殊なものというわけではなく、むしろ普段の日常のなんでもないような経験について、彼なりの考えや気づきを飄々と述べている。
例えばファミレスやサウナの利用法や、高速バスでの移動についてなど。
実際、それらは多くの人が利用したり、経験していることだから共感しやすい。
意識しなければ見逃してしまうような、あまりにも日常的なことについて深く掘り下げることが出来るのは彼の才能だと思う。
題名のとおり、確かに読んでいく内に外に出て何かしたい気持ちになってくる。
家にひきこもっていてはもったいない。
また、世の中をこんな風に見ることもできるんだと思わせてくれる一冊だった。
代り映えのない日常にうんざりして鬱屈な気分になっている人にはおすすめしたい。